後見類や保佐類は?

法定後見人制度は、3段階にわけることができます。成年後見人制度では判断能力が低下した人の手助けを行う制度となりますが、判断能力の低下といっても人それぞれで違いがあります。そのためその低下の程度によって後見、補佐、補助の3段階に分けられています。

中でも最も利用が多いものとなっているのが後見となりますが、後見の場合は、日常の生活の中で買い物や外出などを行うことができないような程度が該当となります。つまりほとんど判断を行うことができない状態の場合となります。

「後見」とは,精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害など)により,判断能力が欠けているのが通常の状態にある方を保護・支援するための制度です。

保佐の場合には判断能力が低下しているといっても簡単なことであれば自分で判断を行うことができる状態となり、そのため特定の法律行為についての代理権を後見人に与えることになります。

最後に補助の段階は、判断能力が不十分な状態となります。後見人は保佐と同じように法律行為についての代理を行うことになります。

このように後見人といっても全て同じということはなくそれぞれの判断能力に応じてどこまで手助けを行うのかということもちがったものとなってきます。

つまり、判断することが全くできないような状態にならないと後見人を付けることができないということはありませんからそれぞれの状態にあった手助けを行うことができます。

高齢化社会であり、一人暮らしの高齢者が多いということも考えるとやはりある程度早い時期から何らかの手を打つことが財産などを守ることにつながってきます。

証明書の取得

証明書を取得することができる人は限られています。交付請求を行うことができるのは、本人、本人の配偶者、本人の4親等内の親族、本人の成年後見人などとなります。これ以外の人が請求することはできません。

交付請求に関しては例えば取引を行う相手を理由にして請求を行うようなことはできませんから注意しましょう。

また、成年後見人制度では登記されていないことの証明書というものもあります。

成年後見人制度の中でも後見類型や補佐類型を利用している本人の場合には、会社の取締役や監査役になることができません。他にも弁護士や公認会計士、税理士といった資格が必要となる仕事に就くことができません。そのため、こういった資格登録を行う際などには登録されていないことの証明書というものも必要となってくる場合があります。

証明書を取得することができる窓口となっているのは、法務局となります。法務局は全国に50カ所ありますからそれぞれで利用しやすい法務局の窓口で申請を行うことになります。直接窓口に出向くだけでなく郵送でも申請を行うことはできますが、その場合にはそれぞれの法務局ということではなく東京法務局の民事行政部、後見登録課に郵送することになります。この場合には切手を貼った返信用封筒も同封する必要があります。

登記事項証明書は1通発行してもらうのに550円の収入印紙が必要となります。とうきされていないことの証明書の場合には、1通、収入印紙300円となっています。

成年後見登記制度?

成年後見登記制度は、後見人などが権限などの内容を登記し公示す制度となります。登記された内容を証明するのが登記事項証明書となります。登記事項証明書によって被後見人などが誰でも後見人が誰であるのかということを証明書によって明確にすることができます。

判断能力の衰えた人が安心して取引などを行うことができるようにするための証明となるのが登記事項証明書となります。

登記事項証明書を取引の相手などに示すことで円滑な取引を行うことができるとともに安全な取引を行うことができます。

以前は、戸籍に記載されることになっていたのですが、成年後見制度をより利用しやすいものにするためとプライバシーの保護が考慮され現在では法務局から発行されるものとなっています。

つまり成年後見人であることを示すことで判断能力の衰えている人と取引を行うのではなく後見人と取引を行うことになりますから安心な取引ということはもちろん詐欺などの被害から被後見人を守ることができます。

詐欺被害は近年増加するばかりですから、いつどのように詐欺被害にあってしまってもおかしくない状況ですから特に判断能力が低下している場合には重要な役割を持つものとなってきています。

 

成年後見制度で安心

老後の生活をどのように送るのかは高齢化社会となっている日本ではとても重要な問題となってきています。そのため終活などという言葉も生まれ老後を真剣に考える人が増えてきています。

老後の生活を考える中できちんとしておきたいのが判断能力が低下してしまった時のことです。高齢化が進んでいる現在この問題は人ごとではなく自分の問題として考える必要のあるものとなっていますが、その際に必要となってくるのが成年後見制度となります。

特に一人暮らしの高齢者などの場合には、考えておきたい問題ですが、成年後見制度は必ずしも判断能力が低下してからの話しではなくその前に準備しておくことができますから検討する価値は十分にあります。

ここで間違えてはいけないのは後見人がいることで自由に買い物をすることができなくなるということはなく日常の買い物などは行うことができます。この制度はあくまでも日常生活の中で判断能力が低下してしまって正常な判断を行うことができずに詐欺などの被害にあってしまわないようにするためのものですから、お金を自由に使うことができないということとは少々違ったものとなります。

判断能力が低下しているといっても必要なものはありますし、それからの人生にもお金は必要となってきます。つまり正常な生活を行う手助けを行うための制度ということになります。

成年後見制度を利用することで判断能力の低下してしまっている本人が何らかの必要のない契約などを行ってしまったような場合でも契約を破棄することができますが、そのために重要な役割を持つのが成年後見登記制度となります。